ヨーロッパ自転車一人旅のコツ:道中編

道中編では旅行中のTipsについて記載します。

自宅から空港までの移動

自宅から空港まで移動するにあたり、自転車を空港まで運ぶ必要があります。

電車移動であれば、荷物の大きさは持ち込み許容範囲内だと思いますので、運搬そのものに問題はありません。リムジンバスで移動する場合は、バス下のトランクエリアに入れることになりますが、横倒しにしないと入らず、側面に損傷を受ける可能性があります。空港に預ける前段階で梱包が損傷していると飛行機への積み込み等で壊れかねません。このような事態を避けるためにも、リムジンを使う場合は宅急便で空港まで送るのがいいです。

また、自転車の箱そのものは20kg超とかなり重く、スーツケースのように運搬を考えたものでもないので、キャリアーを使わない場合は、空港までの移動でもかなりの重労働になります。やはり空港に着く前に箱の損傷の危険もありますので、電車を使う場合でもできるだけ宅急便を使用した方が無難です。

空港での自転車の預け入れ・受け取り

自転車の預け入れについてカウンターに持っていって手続きをすると、職員によって別のカートでハンドキャリーで運ばれて行きます。壊れても保証はしない旨の書類にサインをさせられる他には特別な手続きはなく、機械的な作業で乱暴に扱われることはありませんでした。これは帰国時のシャルル・ド・ゴール空港でも同じでした。

到着時の受け取り方法は空港によって異なります。到着したら受け取り場所を各空港の職員に確認しましょう。今回はヒースロー空港で自転車を受け取りましたが、この写真のようにオーバーサイズ荷物専用エリアにポツンと置かれていました。

羽田空港の場合は荷物受け取りの近くにあるカウンターに行って特別扱いの荷物を受け取ることになります。

なお、運送時には箱に損傷も汚れもありませんでしたので、今回の運搬ではトランクのように乱暴に扱われることはなかったと見ています。取っ手があったためか、横倒しにもされず丁寧に扱われたものと思われます。

現地空港に到着後は宿泊先まで移動することになります。空港から自走する場合は空港で自転車を組み立てますが、このときダンボールを破棄する必要があるので、空港職員に破棄する場所を確認してから組み立てをはじめましょう。

また、組み立て中は荷物が無防備になりますので、空港内で安全な場所かつ迷惑にならず、かつ廃棄場所に近いところで組み立てましょう。そういう意味では宿泊先で組み立て、ダンボールの廃棄をお願いするのが安全です。

1日のスケジュール

私の場合の自転車旅行での1日の流れは以下のとおりになります。

朝はトイレ、天気、ルートの確認、荷物のパッキング後に朝食を取り出発。
昼はライド。宿泊先到着後、洗濯とバッテリーの充電を即行います。
夜は食事と次の日の天気の確認と翌日と翌々日の宿泊地を確認。

時期によりますが、出発時間は8時〜9時くらいが目安です。到着は夜6時くらいを目標にすればいいです。目標時間までに到達できそうにない場合は電車等の公共交通機関でショートカットをすることも考慮にいれ、判断の基準と駅などの交通公共機関を確認します。宿泊先のキャンセルとプランの変更はかなりの労力を使いますので、予定を途中で変更するくらいであれば、朝に決めたルートと宿泊地まで素直にショートカットすることをお勧めします。

観光

途中で観光をする場合は、自転車を盗まれる危険があるので確実に自転車を預けるところがあるかを宿泊予約前に確認すべきです。基本的にはホテルに預かってもらうのが一番良いですが、安宿では自転車を預かってくれない、預かってくれてもセキュリティーが十分でない場合もあるので、観光先でホテルを決める際には要確認です。

昼食

食事に関しては、自転車を安心して停めていられるのであればレストラン等でもよいですが、実際のところ盗難はいつ起こってもおかしくないので、事実上昼ご飯はベーカリーや屋台など自転車が視線に入るところで買って、外で食べることになります。ですので、朝・夕でしっかりご飯を食べ、昼は空腹を満たすことだけに専念するという形で行動するのが安心です。

駅併設のベーカリーにて

トイレ

トイレも食事と同様に自転車から離れる必要のある場面になります。田舎町であればそれほど心配はないですが、それでもそれなりにロックはしておく必要があります。都心にいくと自転車の鍵がかなり強力なことから、盗難には十分な注意が必要と思います。私の場合は駅を利用しましたが、それでも落ち着いて用を足すことができませんでした。朝に必ずトイレにいきましょう。

洗濯

着ているものの洗濯はライド後は大汗をかいているので、ライド終了後即洗濯は必須です。服が乾かない事態を最小限に抑えるため、到着後すぐの洗濯は必須になります。

スマホとバッテリーの充電

スマホバッテリーの充電は、宿泊先到着後即開始必須です。コンセントが外れた、コンセントが通電されてないなど通常では考えられない事態がありますので、バッテリーが充電されていない事態を避けるためにも、即充電開始と寝る前までの充電完了は安眠と安全のために必須です。

夕食

ユースホステルの場合、食事は近くのスーパーで食材を買って料理になります。レストラン等で外食も悪くないですが、自転車の長距離移動では体力をかなり消耗しますので、夜のうちに栄養を考えた量のある食事をとれる自炊の方が良いと思います。調理道具と調味料は一通り揃っていますので、ちょっとした一手間で料理できるようなものを買えば時間もかからず、値段のわりに量も十分でお勧めです。

Warnshowersを利用してホスト宅でご馳走になる場合は遠慮なく量を頼んでいいと思います。食事の種類については旅行を楽しむという意味では、現地で普通に食べているものをお願いすればいいです。個人的な経験ではヨーロッパの食事は日本人は問題ないと思います。日本人から見る食事の感想を添えると相手側にもいろいろメリットがあっていいと思います。

プランニング

自転車の旅は天気やその日の体調などでリアルタイムに日程が変化するため、旅行中にプランを臨機応変に変更していく必要がありますので、到着後から就寝までの間に明日・明後日のプランを立てなくてはいけません。明日のみでないのは、宿泊可能場所が少ない場合に走行距離に隔たりが出るのを抑えるためです。

天気とルートの確認は、現地の人が使っているサイトを教えてもらうのがよいです。AccuweatherやGoogleでも確認はできますが、正確性に関してやや不安を覚えますので、現地の人に聞くのが間違いないです。

走行ルートについても同様で、プランしたルートがどのような感じか、代替ルートはないかの確認はできるだけ確認すべきです。特に工事による通行止めや悪路情報はネットでもわからないため、ルートや現地の情報を知っている人に聞いて確認することは安全のためにも必須です。

Warmshowersの連絡については明後日の宿泊予定地でホストをしてくれる人に連絡をとります。明日の宿泊地ですと、走行中に連絡を取り合う必要があるほか、ホストがその日にメールを見られず、チェックイン後に連絡がくるということにもなるため、初回連絡は明後日到着予定地のホストに対して連絡をとるのがベストです。

自転車の点検

自転車の点検もしましょう。到着後はやらなければならないことが多く、ついつい点検を怠ってしまいますが、連続で自転車を酷使しているので、到着直後に10分程度の点検はやっておいた方がいいです。走行中は聞きなれない異音がするだけで注意力がそがれる上に、先に進まなければならない焦りから移動中に落ち着いてチェックすることもできません。朝不調に気づくとプランの遅れに繋がりますので、到着直後の点検は必須です。

準備を終えたら

旅の楽しみは人との会話にあると思いますので、各種準備が終わったら会話を楽しみましょう。旅のいい思い出になります。

お酒はほどほどに

帰国準備

帰国1日前になったら、現地の人に空港までの所要時間とオススメの交通手段を確認しましょう。通常の海外旅行と違い、重い自転車を抱えているため、電車移動だと乗れない可能性もあります。また、タクシーやバスでも事故による渋滞もなきにしもあらずです。パッキングされた自転車を抱えての移動は非常に難儀ですので、デフォルトはタクシー移動とし、それが厳しい場合は電車などの代替手段という優先順位です。箱の損傷を防ぐため、リムジンバスはできるだけ避けた方がよいでしょう。

パッキングのコツや空港での預け入れや受け取りは出国前といっしょです。

以上が、今回の旅で得た初めてのヨーロッパ自転車旅行のための準備から帰国までのコツになります。本記事が読者の方への一助となれば幸いです。

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