レシピの作り方

どんなことであれ、経験は無形の財産。

GW料理スキルアップトライアルを続けていると、いかにして料理の記録を残し、次に繋げられるようにするかということを考えます。

とはいえ、自分で料理する欲望は「自分の好きなものを安く食べたい」なので、メモの優先順位は二の次で面倒くさい。

また、動画レシピは非常にわかりやすくていいですが、全容を掴むのに動画を見続けねばならず、料理の最中にみるのも難しいので、時間がかかって面倒で失敗しやすい。

で、どーしたらお気楽にレシピを試せるか、このGWで検討してみた結果、以下のルーチンがストレスが無くて良さげ。

  1. レシピを見つけたら、自分の作る量と各家庭の事情(玉ねぎを少し余らせたら困るとか)に合わせて分量を調整する。
  2. 必要な調理器具と使用目的を書き込む
  3. 実際の手順をイメージし、テキストエディタなどで自分用レシピを書く。勘に頼る部分も数値化して記載する
  4. 記載通りの手順に従ってやってみる。手順に変更・追加は許容する。うちはヨメの助言で手順等が変わります。
  5. 食べてみて気づいたことをメモする
  6. レシピを修正して、次に活かす

自分用のレシピの記載内容は以下の4項目。

  • 調理道具と使用目的
  • 材料と計算済みの量
  • 下準備
  • 調理

調理道具と目的を書いておくと、他の場所で料理をするときに代替品を探し易くなるほか、調理中におたおたしなくていいので、にわか料理人には必須な情報。

あと、手順を「下準備」と「調理」に分けて書いておき、「下準備」は時間は気にせずにあらかじめできること、「調理」は時間など手際がいるところ、とすると料理が失敗しにくいし、レシピの修正もしやすい。

記載時にはどの容器に何を入れるかまで書いておくと、次の料理が楽になり、アウトソーシングも楽になります。

私の場合、WordpressでWebサイトを立ち上げて、そこに記載しています。こうしておくとPCでもスマホでも見られる上に場所も選ばず参照でき、かつ修正も容易なのでメモ書きや味の追い込みメモも残しやすいです。

一度メモ作ってしまえば、アップデートは楽だし、おすすめではありますが、メモ魔な私だからやれるのかなとも思われ😅

爽やかレモンクリームパスタ

調理道具

  • フライパン大 クリームソースを作り、パスタと混ぜる
  • 深底鍋    パスタを茹でる
  • ザル     茹でたパスタのお湯を切る
  • ボウル小   茹で汁を取っておく
  • 小皿3枚   レモンの皮、レモンの絞り汁、レモンスライス用

材料(3人分)

  • パスタ      3人分(180g)
  • バター      30g
  • 生クリーム    200g
  • 牛乳       100g
  • レモン      1個
  • 塩        小さじ半分(パスタ茹で用)+2つまみ(クリーム投入用)
  • オリーブオイル  小さじ1
  • ブラックペッパー 適量

下準備

  • レモンの皮をよく洗い、3枚スライスして小皿に置く
  • レモン半分の皮をすりおろして小皿に置く。あまり削らないこと。
  • 残りのレモンで汁を小皿に絞る

調理

パスタを茹でる

  1. 深鍋でお湯を沸かす。お湯はの量は、パスタのデンプンがより濃く茹で汁に残るように、少なめ(茹でた後に200cc程度の茹で汁が残るくらい)にする。
    [次回確認]大阪ニューオータニによれば、スパゲッティ80gに対して、水1Lが目安。塩は大さじ2(30g)。この分量で茹でるのは2人前まで。
  2. 塩小さじ半分を鍋に入れ、パスタを茹でる
  3. パスタがアルデンテ(芯が少し残るくらい)になったら、ザルをボウルに重ねて、パスタをザルにかけてお湯を切る。茹で汁は後で使う。

クリームを作る

  1. フライパンを熱する
  2. バター、生クリーム、牛乳をフライパンに入れてとろみが出るまで煮る
  3. フライパンにレモンの皮、レモン汁、塩(2つまみ)を入れてかき混ぜ、火を止める

クリームとパスタを合わせる

  1. 火を中火にして、クリームの入ったフライパンをかける
  2. オリーブオイルをフライパンに入れて混ぜる
  3. フライパンに茹で汁を入れ乳化(油と水分を混ぜる)させる。パスタと混ぜる時にパスタが水分を吸って粘り気が出てくるので、ソースが液状になるくらいまで茹で汁を入れてゆるくしておく。
  4. パスタをフライパンにいれて絡める。クリームに粘度が出てきた場合は茹で汁を追加してゆるくする。
  5. 味見をして、味が薄い場合は塩で調整する
  6. 皿に盛り付け、黒ごまを適量ふりかけ、レモンを添えて出来上がり。

メモ

味の調整は、レモンを追加してレモンの味を立てたあと、塩を少しずつ振ると好みの味に合わせやすいです。はじめに、あまり多くレモンと塩を入れないのが失敗しないコツ。

少し味に物足りなさを感じる場合は、塩の代わりにベーコンを入れることで味が立つようになるかと。

参考レシピ

https://cookpad.com/recipe/3528981

至高シリーズ「野菜炒め」

調理道具

  • まな板と包丁
  • フライパン大  野菜を炒める
  • バット・ボウル カットした野菜を置く

材料(1人分)

  • キャベツ 1/8個
  • ピーマン 1個
  • ニンジン 1/3本
  • もやし  100g
  • サラダ油 大さじ1半
  • 塩    小さじ1/2

下準備

  • キャベツは芯をとってざく切り
  • 人参は皮をむかずに千切り
  • ピーマンは種を取らずに千切り

調理

  1. フライパン大に油を引いて、フライパンを温める
  2. 中火で人参を炒める(なかなか火が通りにくいので)
  3. 中火でピーマンを炒める(よく炒めると苦味が消える)
  4. 強火でキャベツを炒める(水分による温度低下を抑え、油を回すように炒める)
  5. 塩をかけて味をつけるように強火で炒める
  6. 強火でもやしに火が通りように炒める
  7. 黒胡椒をかけてキャベツ・もやしのシャッキリ感が消えるくらいまで炒める
  8. 盛り付ける

メモ

ポイントはピーマンを苦くならないように先によく炒めることで、かなり食べやすくなるところかと。子供も食べやすいです。

野菜の分量は勘に従い、塩・胡椒やらの味付けは適宜味見して調整していけば良い感じ。調理手順も多分世間の皆さまがやっているであろう手順を忠実に踏んでいる(根菜は先に火をとおすなどなど)と思います。

あとは野菜炒めのセオリーに従って根菜系を先に炒めて火を通し、人数が多き場合には、キャベツやもやしなどの水分を多く含むものを投入したときに中火ではなく強火で一気に炒めることですかね。

豚肉を混ぜたり、バターを入れたり、コンソメスープに放り込んだりと、応用はいろいろです。

参考ページ

至高シリーズ「親子丼」

調理道具

  • ボウル小   卵溶き用
  • フライパン大 鶏肉の皮に焼き目をつける時に使用
  • フライパン小 メイン調理用
  • バット    カットした三つ葉と玉ねぎ取り置き用
  • 小皿人数分  割り下保持用

材料(1人分)

具材

  • 鶏もも肉 120g(一人あたり3〜4個程度)
  • 玉ねぎ  1/6個分
  • 三つ葉  2本
  • 海苔   1/3枚
  • 卵    2個
  • ご飯   0.8合(丼1杯分)

割下

  • みりん 大さじ1
  • 水   大さじ2.5
  • 白だし 大さじ1(濃縮タイプの場合は大さじ1/3と大さじ2/3の水で薄める)
  • 醤油  大さじ1

下準備

  • 三つ葉を3cmの長さにカットする
  • 鶏肉の脂肪分、硬い筋を取り除き、一口大くらいに切っておく
  • 水、醤油、みりん、白だしを混ぜて割下を作る。白だしの量で味を調節すること。
    ※複数人分作る場合は一人分ずつ小皿に分けておく

調理

鶏肉の皮を焼く

  1. フライパン大に油を引いて、鳥の皮の部分を下にして、焦げる寸前くらいの焼き色が付く(カリカリになる)まで焼く。
  2. 鶏肉を裏返して少し焼き色がつく程度に焼く

鶏肉と玉ねぎに火をとおす(ここからは一人前ずつ調理する)

  1. フライパン小に割り下と鶏肉を入れて蓋をし、鶏肉に火を通す
  2. フライパン小に玉ねぎを入れて、好みの硬さになるまで煮る。この間にご飯を丼に盛っておく

卵で閉じる

  1. 卵1個をボウル小に割り黄身と白身が混ざらない程度に軽く溶いて、フライパン小に入れて蓋をし、好みの硬さになるまで待つ。
  2. 待っている間にもう一つの卵をボウル小に割り同様に軽く溶いておく。
  3. フライパン小に卵と三つ葉を入れて蓋をし、好みの硬さになる手前で火を止める
  4. 丼に盛り付けて、海苔を刻んで振りかけて出来上がり

メモ

味のポイントは割下の白だしとその他の味のバランスです。白だしを混ぜるのを最後にして、白だしを少しずつ入れて自分にあったバランスをさがしやすいです。

卵の半熟具合はオリジナルレシピの1分待ちにはこだわらず、煮ている間の卵の固まりさ加減を目で見て行けばいいです。

オリジナルレシピでは玉ねぎを煮てから鶏肉を入れていますが、鶏肉が厚めだとなかなか火が通らないので、割下と一緒に鶏肉を煮て鶏肉に火を通してから玉ねぎを投入したほうがよいかと。

参考ページ

プログラミング&ソフト開発の説明に料理を使う

職業柄、よく「プログラミングを覚えたいけどどうすりゃいいの」と相談されますが、手順を機械に教えて動かすという非常に単純な説明しかできず、全容を理解できるようにうまく説明できずに困ってました。

そんな中、GWに色々レシピをみながら料理をしていて、プログラムというかソフト開発の全容はなんぞやを教えるのに「プログラムを作ることは誰でも確実に同じ味の料理を作るレシピを作ることに等しい」ということを教えればイメージしやすそう、ということに気が付きました。

ソフト開発屋の私から見ると、料理という作業は各手順・要素をソフト用語に変換してプログラムを頭の中でイメージしてプログラムを実行、結果を見て手順やパラメーターを修正して改善しているような感覚になります。

基本的な用語は以下のように変換できますね。

  • レシピ=プログラム
  • 料理を作る=プログラムを実行して結果を得る
  • キッチン=プログラムを実行する環境
  • キッチンの広さ=メモリ容量
  • 調理器具・加工方法=一定の共通手順をまとめた関数(鍋に火をかけるとか千切りにするとか)
  • 調理器具に入れる材料の種類と分量=関数の引数定義とパラメーター設定
  • 加工手順で使う材料と加工方法の詳細=関数の引数定義
  • 調理時間=プログラムの処理速度

より専門的な部分も変換すると以下のようになります。

  • 並行して行う作業=並列処理
  • 同時にできない作業=クリティカルセクション
  • 材料分量・火加減・時間の正確さ=数値処理精度
  • 調理場の使い方=メモリ確保と用途の定義、および開放
  • 手順間違えたときのリカバー処理=フェールセーフ処理
  • これをやっては絶対だめ手順=Assertion
  • 「状況に応じて」=条件分岐(&曖昧な条件は失敗の原因)
  • 後片付け=一時ファイル削除・メモリ解放・デバイスリセットなどの終了処理

さらにソフト開発にまで踏みこむと以下のようになるかと。

  • 味の調整=プログラム汎用化のためのパラメータ設定
  • 失敗の割合=バグの量(想定している条件下で必ず同じものを作れるかどうかのレシピの品質)
  • 初期トライアルコスト=開発費・教育コスト
  • 準備できる材料の質・量および確保できる調理時間=開発・生産リソース
  • レシピの公開=リリース&テスト&フィードバック
  • 失敗しないための事前知識=開発経験

説明の仕方としてはこんな感じ。

  • レシピは記載されたとおりにしか実行されない(記載がなければその作業は行われない)
  • レシピの記載を間違えれば思った通りの味は得られない
  • レシピの記載が曖昧だと作る側が勝手に判断して結果が一定しない
  • 手順やあまり細かくしすぎると料理に必要な時間が増え時間もかかる
  • 要望が多いと手順が複雑化する
  • 特殊な調理器具や特殊な材料はあまり汎用性がないことから入手が困難、もしくは自作する必要がありでコストがかかる
  • 手順を汎化・単純化させ、すでにあるものを使うようにすれば、手順も削減されてかつ失敗も減る
  • 同時に使う調理器具は少なくして使ったら、すぐ片付けをきちんとして必要な器具の無駄を省く
  • 調理場は広いほうが作業が早い
  • リソースがギリギリだと、ちょっと失敗(材料が腐ってたとか、調理器具がちょっと違うなど)しただけで完成までの時間が長くなる
  • 片付けの頻度が多いとなかなか料理が進まない
  • 前提となる環境がそろわない(海外では日本特有の食材が入手できないなど)とレシピは使えないか変更を余儀なくされる
  • レシピ作成はその料理に向き合っている経験者が継続してやったほうが品質が良くなる

ソフト開発をよくわかってない人への説明にも使えそうです。