海外でのレンタカー利用について

これまで、海外でのレンタカーの利用の際にネット情報やガイドブックを参考に検討してきました。しかし、レンタカーそのものの借り方や運転の仕方や注意点などは書かれているものの、そもそもレンタカーを借りることのデメリットや注意点について細かく記載したものがなく、知り合いも含めてアドバイスももらったことがないため、実際に利用してみていろいろ気をつけた方がいいことがあることがわかってきました。

本稿では4度のレンタカー利用で気が付いた、レンタカーを利用する上での注意点をメモしておきます。

レンタカー利用検討の前に

まず、電車・バスなどの公共交通機関があるならば、海外での移動はこれを利用するに越したことはありません。

海外での車の運転はただでさえ慣れない場所である上に、時差ボケや長期移動による疲れ、車の装備への不慣れ、通行車線の違い、交通ルール、人の動きなど、日本での運転とは違うことが多く、慣れるまでに時間がかかるため、運転中は常に緊張感が伴います。さらに、一旦事故が起きる(貰い事故も含む)とその対応のために、その後の旅程を大幅に変更せざるを得ないリスクも付きまといます。

また、土地勘もないため、渋滞などの時間帯や回避方法などもわかりません。飛行機の出発前までレンタカーを使う場合は、渋滞や事故、返却時のトラブル対応にかかる時間も考慮に入れる必要もあり、かなりの余裕をみておかないと安心できません。想定外のトラブルで見込んでいた予定より遅れだすと、焦りで事故を起こす危険性も上がります。運転中の緊張感は、旅を疲れさせることにもなります。

運転とトラブル時の対応ができる同行者がいれば、不測の自体に対する緊張感はかなり減ります。ただしアクシデントによる影響も全員に等しくかかる可能性もあるため、これらのデメリットの考慮した上でレンタカーの利用を決めましょう。

レンタカーにかかる費用

2018年現在、車種グレードを最低もしくはその次のものを前提にして、レンタルにかかる費用を概ね1日6000円として、移動方法選定のコスト比較をしています。

レンタカーを利用する国や掛ける保険やオプション装備などにも依るため、全ての人に当てはまるわけではありません。しかし、レンタカーの経験が少ない場合は費用の多寡の目安がないため、まずはこの価格をベースにすると他の移動方法と比較する際の目安になると思います。

なお、海外旅行は航空券購入時期やホテルなどの選定でかなり安くすることができるため、レンタカーでも少しでも安くしようとする心理が働きがちです。しかし、レンタカーに関しては安さを求めると車の質を落とすことになり、そのまま旅の質を落とすことに直結します。

一旦借りると交換も再検討もできず、乗る期間や時間が長いとその間中満足・不満足を感じながら移動することになるので、レンタカー選定の際には安さを追求するよりもまずは必要な車を見極めることが肝要です。

どの程度のグレードがよいかわからない場合は、日本で同等の車を確認し、十分と思われるグレードのものより少しグレードをあげておくとよいです。結果として必要以上のグレードだったとしても、払った分の旅の快適さは得られるので、丸損になることはまずないです。

車種グレードにアタリがついたら、RentalCars.comなどのサイトで正確な費用を再度確認するといいです。

レンタカー会社の選定

RentalCars.comなどの総合サイトではローカルのレンタカー会社も含めて価格比較と予約ができるので、ついつい安いところを選んでしまいがちです。ですが、少々高くても日本語の現地サポートがある会社を選ぶ方がなにかと安心です。

万一トラブルにあった場合、現地警察や代理店とやり取りをしなければなりませんが、日本語のサポートが無い場合は英語(もしくは現地語)で説明せねばなりません。ほとんどの人はこの類の対応に慣れているわけではないでしょうから、勝手の違う海外で時間に制限もある旅行中に落ち着いて正しく対応ができるとは考えにくいです。

アクシデント発生時には、その時点で現況を正しく伝えることがトラブルを最小限にする手段ですので、安心のためにも現地で日本語のサポートがある会社を選ぶべきです。その方が運転に余裕も生まれ、結果として旅が楽にもなります。

なにより、旅のあとにトラブル対応というのは精神的に疲れます。

車種の選定

日本での日常感覚では最低ランクのコンパクトカー(Vitzなど)でも3人は乗れますが、海外旅行では長距離移動でスーツケースもあるので、コンパクトカーは2人が限界です。

コンパクトカーではトランクには一人分しか入らないと考えたほうがよく、三人以上であれば、全てのスーツケースがトランクに入る車を選定しましょう。

長距離を4人以上で移動するのであれば、SUVやワンボックスカーが車の中で体が動かしやすく、移動中の車内でも食事などいろいろとできるのでお勧めです。

レンタカーの出発・返却地点

大きな空港か大都市にある選択可能な車種の豊富な場所で出発することをお勧めします。日本と違い、海外では予約していても当日に車が無いとの理由でグレードを下げさせられる(または上げざるを得なくなる)こともあるため、車のストックが多いところで借りるのが安全です。

返却はどこでも良いですが、借りた先で返せば安く済むので、特段の理由がないかぎりはそこで返すのが良いです。ただし、返却後はスーツケースを含めて自力で移動する必要があるので、目的地までの移動の手段の確保とコストを考えてから決めるようにしましょう。

ビジネス客の多い空港やターミナル駅で出発し、そこで返却するのが一番確実です。

保険

保険にかかる費用は事故を起こさなければ削れる費用になりますが、事故一回起こすと旅行後に手間を取られるばかりか、賠償金交渉関連の対応に多大な時間をとられる可能性もあるため、賠償無制限の保険は確実に入り、保険会社の裁量だけで金額交渉を一任できるようにしましょう。

レンタカーの事故に関する保険はレンタル時に入る保険以外には無いようですので、レンタカーを借りるときは、LP/PP(自賠責保険)/LIS(任意保険),LDW/CDW/ZDW(車両保険),NOC(休車補償制度)の無制限賠償保障は必ずつけるようにします。

保険の種類はネットを見れば詳しく書かれていますが、内容の把握だけでも結構疲れます。トラブル時は日本の場合と違って現地の人たちとやりとりをせねばならず、旅行の後にも個人でこれらに対応しなければならないのはしんどいので、事故に関する相手方への賠償額は無制限にするの一択です。

事故による自身や同乗者の怪我の保障については、海外旅行やクレジットカードの保険でカバーされていない場合は入る、というスタンスでいるのがもっともシンプルでかつ安心できます。車内の所持品盗難に関する保険もありますが、これも海外旅行保険の保障の範囲内かどうかと、携行品の価値とを比較して決めれば良いと思います。

保障内容は必ず事前にレンタカー会社に直接確認し、不要な保険や不必要に高い保険に入っていないことを確認しましょう。

なお、信号無視や飲酒運転など運転者に明らかな過失がある場合は保険の対象にはなりません。どのような保険に入っていようとも、旅行中の安全運転は大前提になります。

予約時の確認事項

レンタカーを予約する前には必ず各レンタカー会社に最終支払い代金を事前に直接電話で確認し、言質に加えて見積もり書を取っておくと良いです。キャンセルについても確認しましょう。

予約に関してはRentalCars.comを経由して予約しても問題はないと思います。小さなトラブルや確認事項があっても丁寧に対応してくれましたが、やはり仲介業者で保険もレンタカー会社とは違うところを利用するため、直接業者に対応してもらうより遅くなりがちです。旅行後のレンタカー会社と直接契約した方が気持ち安心ではあります。

車の基本機能の予習

一口に自動車といっても、各地域に応じてカスタマイズされており、日本にはない操作をする必要があったりします。例えばヨーロッパの車のバックギアの入れ方は上に引っ張らないとRには入らない車が多かったりします。アメリカではオートクルーズが標準でついており、長距離運転では非常に便利ですが、ハンドルについているスイッチを触ったりするだけでは操作方法は理解できません。

これらを知らないまま道路にでると、せっかくお金を出して得た便利さを享受しないまま終わるばかりか、路上で立ち往生することにもなりますので、車の基本機能と操作については、あらかじめ調べておいた方がいいです。

最近の車には事故回避のさまざまなセンサー(衝突回避やレーンはみ出し警告など)が搭載されていますので、これらの標準搭載機能についても知っておくと良いです。

カーナビ(英語ではGPS)については後述しますが、基本は自分のスマホにインストールしたものを使う方が何かと便利ですので、こちらの操作方法を予習した方がいいです。

営業所でのレンタル受付時の諸注意

支払額が予約時のものと相違無いか必ず確認しましょう。料金清算時に確認しようとしても、内訳の確認に慣れていないばかりか時間にも余裕がないので結局はそのまま言い値を支払わざるを得ず、後日不明点がある場合に理由の確認と超過支払い分を取り戻すのに苦労することになります。

営業所で受付をするときに、保険の追加や車種の変更などを進められることもありますが、これはきっぱり断りましょう。 受付時に追加の支払いが無いように、予約の時点できちんと契約内容と最終料金を確認しておきましょう。
聞くところでは、アメリカの場合支払い追加分は受付の報酬扱いになるために、必ず薦められるとのことです。

一度薦められるままにグレード変更をしたところ、車そのもののレンタル代は確認して変わらないことも確認したものの、アップグレードに伴い付帯する保険料が上がってしまい追加で5万円近くを払ざるを得なくなったことがあります。

さらにグレード変更に伴い保険を再支払いする形になりましたが、事前に支払った保険料の返金清算がされておらず、確認とクレームを入れて1ヶ月後にようやく取り戻せました。

営業所で契約内容を変更すると、道中心配事が頭をよぎるので、必ず予約前に総支払額の見積もりを確認しましょう。

持参した方がいいもの

レンタカーを借りるにあたり、日本から持参したがいいものは「スマホ用ナビアプリ」「シガーソケット用USB充電器」「バックアップ用スマホ」「スマホホルダー」になります。

ナビ(GPS)

ナビ(GPS)はレンタカー会社から2000円程度で借りることができます。

ただし、当日に在庫がないと別の営業所で借りる必要がでてくる、操作方法がわからず時間を取られる他、車から離れるときは盗難防止のために必ず外さなければならず、結果として自分のスマホをナビがわりにしたほうが間違いが無いです。

スマホ用ナビアプリはいろいろありますが、海外では日本のようにどこでも通信ができるということは無いので、通信を前提としたアプリの利用は控えた方がいいです。オススメは「Sygic」で次に「GoogleMaps」です。

GoogleMapは事前に日本やホテルなどで地図をダウンロードしておけばオフラインでも使えますし、何より操作方法に慣れていると思いますので安心して使えます。ただし、全工程の地図を手動で一つ一つダウンロードしておかないと地図が表示されないため、予備としてSygicを入れておくと安心です。Sygicも地図のダウンロードは必要なので気をつけてください。

シガーソケット用高速充電対応充電器

シガーソケット用充電器は高速充電対応のもので2つ同時に充電できるものが良いです。最近の車にはUSB端子がついていますが、高速充電対応でないものが多いためナビ使用中も電池が減る可能性がある他、ナビ使用中に同乗者がスマホの充電ができないなどの問題もあります。シガーソケット用の2口ある高速充電器があればこれらの問題は解決できます。

バックアップ用スマホ

スマホが一台しかないと、スマホ故障時に現在地がわからず文字通り路頭に迷います。同乗者がいればバックアップスマホは不要ですが、移動中に自分のスマホは利用できないため、バックアップスマホ用意しこれをカーナビ用に利用するのがいいです。

バックアップ用のスマホは、基本的に故障時のつなぎでしかないので、高性能である必要はなく、 カーナビさえ使えさえすれば買い替えによって不要になった古いスマホで十分です。

スマホホルダー

車載用スマホホルダーは色々ありますが、レンタカーではどのような車種が使えるかは借りてみるまでわかりません。オススメはマグネット式でエアコンの吹き出し口に嵌めるタイプのもの(参考Link)が万能です。レンタカーの受付でもこのタイプが売ってますが、日本で買った方が品質が良くかつ安く付きますので、事前に買っていくことをオススメします。

終わりに

レンタカーを借りるための大前提は日本の免許をもっている持参していることと、国際免許(免許の英訳)を持っていることです。渡航時のチェックリストにはこれらを追加しておきましょう。現地の基本的な交通ルールも必ず学習していきましょう。

参考になれば幸いです。

NBA観戦の手順

※2019年1月5日更新

2018年11月にロサンゼルスでNBA(Clippers-Bucks戦)を観戦してきました。観戦にあたりスタジアムへの入場がネックになることを知り、色々と調べて対応した結果、無事観戦することができました。一度知ってしまえば購入から入場まで簡単にすみますので、その方法を紹介します。

Androidについては実際に購入から観戦まで確認していますが、iOSはアプリインストールまでの確認に留まりますので、あらかじめご了承ください。

観戦までの流れ

観戦までの流れは以下のとおりです。

  1. モバイルアプリでチケットを購入
  2. スタジアムでモバイルアプリで表示されるQRコードを見せて入場する

他にも現地で購入するなどの方法がありますが、現地購入に慣れていない旅行者にはこの手順が一番簡単です。

PCでWebサイトからチケットを購入し、モバイルアプリで入場ということもできますが、モバイルアプリでも下記のように席と値段の確認からチケットの購入と提示までできてしまいます。インターフェースもわかりやすいので、購入はこちらを使うことをオススメします。

チケット購入時の問題点

ここで問題になるのがモバイルアプリの入手です。チケットそのものはPCから購入できますが、入場にはアプリで生成されるワンタイムQRコードをスマホで提示して入ることになりますので、アプリのインストールが必須になります。

iPhoneではAppStoreからアプリをダウンロードしインストールできるようですので、特に問題は発生しません。

ところがAndroidを使用している場合、アメリカ以外のGoogleアカウントでアプリをインストールしようとしても下記のようにインストールができません。

アカウント設定を一時的にアメリカに変更して対処はできますが、再び日本に設定するには時間をおく必要があり(Googleの場合は1年)、帰国後に今度は日本のアプリがインストールできなくなるため、方法としては現実的ではありません。

アプリのインストール方法

iPhoneではAppStoreからアプリをインストールできるものがありますので、それをインストールしましょう。Vivid seatsはインストールできることを確認しています。

Androidアプリのインストール手順は以下のとおりです。

  1. 設定アプリから「不明なアプリをインストールする」を許可する(OSのバージョンによって操作が変わるため、ググって調べてください)
  2. Google検索で「vividseats apk」「gametime apk」「ticketmaster apk」「axs apk」など、「アプリ名+apk」で検索し、Androidアプリのファイルをダウンロードする。
  3. ダウンロードしたAPKを開く。するとインストール画面が表示されるので、インストールする
  4. インストール完了後はセキュリティリスクを避けるために、1で設定した「不明なアプリをインストールする」を許可しないように設定する

APKファイルダウンロードの例
インストール時に表示される確認メッセージ

インストール完了後はアプリを起動して、アカウント・クレジットカードを登録しアプリ内で購入手続きを行えば、入場用のQRコードが表示できるようになるはずです。当日にならないとQRコードは表示されないので、表示されないからと言ってあわてず、当日になるのを待ちましょう。あとは入場時にそのQRコードをスキャンして入場できます。

注意事項

QRコードは偽造防止のためにアプリで表示するたびに随時再生成されます。画面キャプチャでは入場はできません(というかアプリ側でキャプチャが撮れないように制限がかかっている)ので、ご注意ください。

アプリのアップデートは上記手順で手動で行う必要があります。購入時にはできるだけ最新のものにアップデートしてから購入するようにし、購入後入場完了まではアップデートはしないようにしましょう。バグ等で起動しなくなり、入場できなくなる可能性があります。

また、海外旅行ではスマホは必須ですので、故障に備えて古いスマホにもアプリをインストールしてバックアップ端末として持って行くようにしましょう。通信ができなくてQRコードを表示できない場合にも備えて、購入の証明になる部分をキャプチャ、もしくはカメラで撮っておくようにしておくと安心です

終わりに

TicketMasterなどのチケット購入アプリはNBAだけでなく、大リーグや劇場などのチケットを扱っていますので、この方法はアメリカでのチケット購入時のほとんどで有効だと思います。

皆様の助けになれば幸いです。

海外旅行用の格安SIM「SIM2Fly」の使い方

本稿はSIMフリースマホをお持ちの方が対象です。

海外旅行ではスマホは連絡手段としての利用だけではなく、現地情報の収集や現在位置の確認、現地でのチケットの購入など、もはやなくては旅行が成り立たないものになっています。

私は海外渡航時にはいつもAmazonで「SIM2Fly」を購入して海外で利用しています。15日・4GBで3500円(地域によっては3GB・1700円)と安く、2018年の間にインド、カタール、デンマーク、フランス、イギリス、ドイツ、オランダ、アメリカで使用しましたが、いずれの国でも問題なく利用できました。

また、買い切り型のSIMになるため、出張時に費用精算がしやすいメリットもあります。仕事で海外渡航が多い私にはこれは大きなメリットになります。

ただ、このようなものに疎い場合、利用にあたり不安も多いと思います。そこで情報をシンプルにして利用方法をここにまとめます。

海外でスマホを利用する方法

海外でスマホを利用するためには以下の方法があります。

  • キャリアのローミングを利用する
  • 空港でWiFiルーターをレンタルする
  • 渡航先でSIMを購入する
  • 日本で海外通信用のSIMを購入する

一番お手軽なのはキャリア提供のローミングです。ただし、2018年11月現在、DoCoMoの場合、1日980円で2週間だと15000円になります。SIM2Flyの3500円と比較するとかなり高いですが、日本のキャリアが全て対応するので安心感があります。

空港でWiFiルーターをレンタルする場合、イモトのWiFiを例にとると最低1日680円ですので二週間だと10000円近くになります。アメリカの場合は1日980円なのでさらに高くなります。加えてWiFiルーターの電源管理もせねばならず、荷物が増えるデメリットもあります。ただし、確実に渡航先で使える保証があるメリットがあります。

渡航先でSIMを購入する方法は、もっとも安くつくのではないかと思います。最近は空港で購入できますし、スーパーやコンビニなどでもSIMは売っています。ただし、購入するまでは通信はできず、利用のための設定や容量追加の方法、利用条件など不明点も多く、実際に使えるかどうかは買って見るまでわからないという不安があります。

日本でSIM2Flyのような海外SIMを購入する場合、レンタルやローミングと比較すると格段に安く容量も十分、クレジットカード登録も不要で意図しない追加料金を心配する必要もないため、料金の面で安心して使えます。特にSIM2Flyは海外渡航用SIMとしてかなり有名ですので、ネット上に利用情報が充実しているのもメリットです。SIM2Flyはローミング扱いで接続されるので、トランジットで渡航先でない国に一時滞在する場合でもスマホを利用できる他、複数国を跨いだ旅行でもシームレスに利用できるメリットがあります。

ただし、SIMフリー機でないと使えない、そもそも対応している国に渡航するなどで通信ができない可能性もあります。このようなトラブルは自分で調査し対応することが基本になります。

トラブル対処に自信がない方は素直にローミングかWiFiルーターをレンタルをするのが良いです。

購入から利用まで

購入はAmazon,Yahooショッピングなどの通販サイトなどで購入すればよいです。値段による差はありませんが、対応国はよく変わりますので、購入の際に渡航先が利用可能な国になっているかを必ず確認しましょう。

SIMの入れ替えは飛行機搭乗前に空港で行うのが確実です。利用開始日は接続した時点になりますので、数日前にSIMを入れて接続してしまうと、渡航先で期限切れを起こすことになります。ですので、もっとも間違いがないのは出発直前の空港での入れ替えになります。飛行機内でも入れ替えはできますが、SIMは大変小さく無くしやすいのでお勧めできません。空港で入れ替えておけば着陸直後からスマホで通信が可能になるため、出発する空港での入れ替えが一番オススメです。

接続されると下記のようなSMSが飛んできますので、これで有効期限を確認しておきましょう。日本ではSoftBankに接続されます。もし接続されない場合はAPN設定やスマホそのものの設定に誤りがありますので、マニュアルを確認しましょう。

利用時の注意

利用中は特に何かをする必要はありません。AIRからSMSで頻繁に下記のようなメッセージが頻繁に飛んできますが、これらは無視して構わないです。

ただし、利用中に突然通信が停止することがあります。この場合は、以下のようなメッセージが飛んできているはずです。この場合はメッセージにあるように「*129*2#」にダイヤルすれば通信が復帰します。電波状態がいいにも関わらず通信ができなくなった時はSMSメッセージを確認しましょう。

通信量の確認

利用した通信量については、Andoid/iOSの設定中にあるローミング時の通信量を確認すればよいです。

AIS用のアプリでも確認できますがインストールや設定が面倒なので、私の場合は「My Data Manager」を利用してローミング時の使用量を確認しています。My Data Managerは日割りでの使い過ぎ警告設定ができ、不用意な通信による使い過ぎを止めることができるので安心です。

なお、海外では日本のようにネットが繋がりかつ速度も早いのはむしろ珍しいので、データ量は日本のようには消費されません。大きなデータはホテル等の無料WiFiでダウンロードをするように心がけていれば、よほどのことがない限りは4GBを使い切ることはありません。仮に使い切ったとしても128kbpsでの通信はできますので、遅さに我慢さえすれば使い続けることもできます。

その他

容量が4GBでは足りない、日数が短い場合は容量追加が可能です。しかし、手順がややこしいのと支払い方法が日本では馴染みのない方法でわかりづらいです。

このような場合は素直に複数枚購入し、制限がきたら新しいSIMに入れ替える方法がもっとも安心な方法だと思います。

参考になれば幸いです。

初めての格安航空券購入Tips

海外旅行の費用のうち、多くを占めるのが航空券です。このため海外旅行を安く済ませるには、航空券を格安で購入することが早道になります。

最近はネットで格安航空券を簡単に検索・購入することができますが、いざ購入してみたところ色々戸惑うことがあったり、思わぬ条件があったりと購入までが簡単ではありませんでしたので、私が格安航空券を購入したときの記録を残しておきます。

下記は2018年3月現在の情報になります。

IN-OUTの空港

時期を問わず値段に影響するのが、IN-OUTの空港です。IN-OUTの空港がIN同じになる往復航空券が基本的に最も安くなります。また、多くの便が就航しているハブ空港(パリ、アムステルダム、ロサンゼルスなど)の発着便が安いです。ヨーロッパ便の場合は、地方空港発着と比較して3−4万円程度の差がありました。

飛行機の場合は人数などによる割引はありませんが、電車を利用すると鉄道周遊チケットなどでハブ空港から安く行けたりすることもあるので、基本はハブ空港IN-OUTをベースに組み立て、時間・旅程の制約でどうしてもINとOUTを別にしなければならないときだけ、IN-OUTを変更するという考え方が格安航空券購入への近道です。

航空会社

格安航空券とはいっても、概ね時間通りに正しく目的地まで運んでくれますので、航空会社で選ぶということはないと思います。直行便よりはトランジットを伴うほうが安くなる傾向にあります。ヨーロッパ便の場合は5〜6万は違うこともありますので、6時間程度の移動時間の延長が許容できるのであればトランジット便での購入一択になります。

価格比較時に同じ値段で違う航空会社がある場合は、中国系のエアラインはあまり選ばないほうがよいと中国人の友人から言われています。ただし、中国南方航空はいいらしいです。

中東系の航空会社は飛行機の機体が最新だったりしますので、選択肢に入るのであれば中東系はオススメです。ヨーロッパ便では価格も最安値の部類にあり、地方空港への就航も多く、値段も大きくは違わなかったため利便性は高いです。

とはいえ、長距離フライトの快適さは航空会社よりも席の当たりハズレや空き具合によることが大きく、隣に座った人などによっても変わるため、目くじらを立てるほどでは無いと思われます。

なお、自転車など特別な荷物がある場合は航空会社によって扱いが異なるため、注意が必要です。たとえば、自転車を運ぶ場合、エールフランスでは100ユーロの追加が必要ですが、カタール航空の場合は重量が30kgまでに収まるならば受託手荷物にかかる追加料金はありません。

重量のあるものをヨーロッパに運ぶ場合は中東系のカタール航空、エディハド航空が航空券が安くかつ重量制限が緩い点でオススメです。トランジット時に時間がある場合はドーハショートトリップツアーにも行けます。

搭乗時期


特に安い時期は、出発日が夏休みやGWなどの大型連休三週間前あたりの場合と終了後二週間くらいの場合になるようです。あとは4月の新年度開始直前の3月初めです。つまり、利用者が少ない時期がそのまま安い時期になります。

航空運賃比較サイトで6ヶ月ほど値段の変動をみたり、自国帰省のために格安航空券を買う機会が多い職場の外国人に購入時期について聞いてみたところ、出発の3ヶ月前までに購入すれば安い値段で買えるようです。6ヶ月〜3ヶ月前くらいでは値段に大きな変動は無いようですので、行き先と時期が決まり次第購入するというのが正解です。

ただし、行き先によっては1〜2ヶ月前でも安い便はありますし、航空会社がキャンペーンをやっている場合もありますので、急遽決まった旅行でも丹念に調べればそれなりに安く航空券を入手できることもあります。キャンペーンの価格は概ね格安サイトと同レベルの値段になるようですので、出発日が先であっても航空会社でキャンペーンをやっている場合はそちらを選択しても大きな損はありません。出発日が近くても探すだけの価値はあります。

購入サイトと購入タイミング

格安購入券購入の入り口になるのは、Kayak、Skyscannerなどの航空運賃比較サイトです。検索サイトで「格安航空券 比較」で検索すれば比較サイトが表示されるので、その中から3〜4つのサイトで格安時の価格にあたりをつければよいです。

サイトに表示される航空券価格は日単位で変動します。ヨーロッパ便の場合は概ね5000円程度で値段が上下していました。出来るだけ底値に近い値段で買うには二週間は値段の変動を見てみると底値が見えるようですので、まずは二週間で値段の変動を見て底値を確認しその後ほぼ底値に近くなったら買う、という方法がいいようです。

気をつけたいのは格安航空券比較サイトで表示された値段と実際に購入するサイトで価格が違うことがあることです。底値を確実に確認する場合は最安値と2番目くらいは実際に購入手順を行ってみて、最終価格との差額を確認したほうがよいです。私の場合は表示された値段より1万円安く出ました。

航空券の入手

クレジット決済でE-Ticketを印刷して空港で搭乗手続きをする流れになりますので、店舗に出向いたり航空券の郵送を待つ必要はありません。

購入後、E-Ticketは必ず印刷して持っていきましょう。E-Ticket番号や予約番号が記載されているのと、出発ターミナルなどの情報も書かれており、旅行に慣れてない場合は慌てることにもなります。

スマートフォンで保存していくのも良いですが、電池切れ・故障の際に手がでなくなるため、やはり印刷がベストです。国外の空港で空港職員に出発便などを確認するときも、紙上に全ての情報が記載されているので、対応側も素早く確実に案内できます。

注意事項

HISなどの店舗で購入するのとは違い、全て自分で作業をする必要があるため、購入に関する全ての入力事項について細心の注意を払う必要があります。

特に間違えやすいのが、年月日と姓名の入力時に順番です。日本の場合は年月日の順番ですが外国は日月年だったりすることもあります。

姓名は、ローマ字表記の場合は「名→姓」の順で書く癖が付いていると思いますが、最近は外国のサイトでも「姓→名」で入力を依頼することが多いです。姓名が逆転していると他人と見なされ搭乗できないこともありますので、よくよく注意してください。

私は姓名の順番を間違えたために、変更で4000円の追加料金を取られました。ただし、変更は「特別」対応で通常は「取り直し」が基本だそうです。エアラインのキャンペーンで購入した時は空港で無料で変更してくれましたが、一番大切なことは「間違えて入力しないこと」です。

当然ながら、搭乗日・帰国日・パスポート番号なども間違えると搭乗ができなくなりますので、必ず関係者と一緒にダブルチェックをしながら購入しましょう。

面倒だったり間違いによる危険を避けるであれば、すなおにHISなどで購入したほうがよいということも忘れずに。

お役に立てれば。

ミニバス写真撮影Tips

OM-D E-M1, ED 40-150mm F2.8 PRO, 150mm, F2.8, 1/400s, ISO12800

地域貢献のために地元のミニバスチームの写真撮影をしています。バスケットボール以外にも様々なスポーツ写真の撮影経験がありますが、ミニバスの写真撮影は、以下の点で難易度は最上級レベルです。

  • 主に小学校の体育館内でカーテンを閉めて試合をするため、高速シャッターで撮影するには光量が極端に少ない
  • 選手は常に動いているため、被写体を追うのが難しい
  • 選手の移動と交錯が激しいため、ピントが外れることが多々ある
  • 窓や扉など、外光により明るさが変動する

Nikon D850やCanon EOS 1級ののプロ用カメラと大口径レンズを揃えられれば練習を積むだけで写真を撮影することができますが、このような高級機材を揃えられる方は少ないと思います。

とはいえ、小学生といえどもバスケの写真は迫力のある画が撮れますので、こども達の記録としてもぜひ撮って残したくなります。

そこで、本記事ではミニバスの試合で最低限必要かつ最小限となる機材と設定、および撮影のコツについて書いていきます。

撮影機材

ミニバスの撮影機材として揃えておきたいカメラとレンズの性能は以下の通りです。

  • ズームレンズ(35m換算80-200mm、できれば300mm)
  • マニュアルモードサポート(ホワイトバランス、シャッター速度、開放値、ISO固定)
  • 撮影枚数1000枚以上保存できるメモリーカード
  • 連写速度1秒あたり5枚かそれ以上(10枚が望ましい)
  • 大口径レンズがない場合はISO25600をサポートするカメラ

ゴール下であれば80mm程度の焦点距離で写せます。ただし、相手ゴール下でのディフェンスや攻め上がる様子を写すのであればズームレンズは必須で、相手ゴール下まで写す場合は300mm、センターラインからの攻めの様子を写す場合でも150mmは欲しいところです。ゴール下の攻防のみを写すことにのみ焦点を置くようにすれば、70mm程度の大口径単焦点レンズで迫力ある撮影も可能です。

シャッター速度は多少の被写体ブレを覚悟して写すにしても最低1/300s、どのような場合にも安定した撮影を求めるのであれば1/500sのシャッター速度が必須になります。また、シャッター速度のみ固定で撮影すると、レンズ開放値・ISOが変化するようになりますが、背景に窓や扉からの外光が入ると選手が暗く写ってしまうため、レンズ開放値とISOも固定できる必要があります。

高速シャッターで撮影する場合、体育館のような暗い場所ではF2.8かそれ以上の明るさのレンズは必須です。ただし、F2.8で300mmをサポートするレンズとなるとかなり高額になるため、写真に凝る方でない限りなかなか購入するまでにはいかないと思います。

セットレンズとして300mm/F5.6程度の廉価版ズームレンズをお持ちの方は多いと思います。大口径望遠レンズを揃えられない場合は、画像荒れと被写体ブレに目を瞑り、ISO25600写すことで撮影できます。EOS 80Dレベルの中型機であれば拡張設定でISO25600はサポートしているものが多いですし、ここ数年の中型機の画質であれば、素人目には十分な画質で撮影できると思います。

連写速度は、秒間10枚程度の連写速度があると決定的瞬間を逃すことは少ないです。連写速度が秒5枚程度ですと、ボールが顔に被った写真の次の写真はすでにボールがフレーム外に出ていることがしょっちゅうあるため、せめて秒8枚程度の性能は欲しいところです。

撮影枚数は連写性能によりますが、一試合でおおよそ500枚を目安にしてメモリカードを用意するといいでしょう。

カメラのセンサーサイズについて、フルサイズの一眼レフカメラは総じて画質がよく、高感度でもノイズの少ない写真が撮れますが、これに連写速度を求めると本体とレンズの値段が跳ね上がりますので、よほどの写真好きでないとなかなか手がでません。

私はOM-D E-M1で撮影していますが、カメラ本体価格がそれほど高くない割に、秒間10枚撮影でき、高感度での画質も及第点です。E-M1の難点は、EVFが撮影直後に一瞬ブラックアウトするため、撮影後にボールを追いにくいことです。ただし、最近のカメラであればこの問題は解決されているものが多いですし、慣れれば勘でカバーできます。

Panasonicの4Kフォトもスポーツ写真撮影には便利ですが、静止画撮影の場合と比較して解像度が落ちるため、切り取りによる画像劣化が著しくなります。シャッターチャンスを逃すと元も子もないので4Kフォトは有用ですが、撮影に慣れているのであれば写真のほうがオススメです。4Kフォトを使用したことがないのでわかりませんが、撮影後に画像を選択する作業を必要とする場合はバスケの写真撮影には向きませんので、この点は気をつけたほうがよいです。

撮影準備

写真を取るときはコート四隅で地べたに座って撮影するのがベストです。この位置は攻めの時に顔が後ろに向くことがなく、ボールが体より前にあることが多いため、とりあえず写した写真でもそれなりに画になります。

ゴール下は選手やボールが飛び込んで来ることがあり、ゴール下からの距離も取れず選手にとっても危険ですので、やはり距離の取れるコート四隅がベストです。

後半は相手応援席側で撮影することになりますので、相手チームの応援の邪魔にならないように気を配ることを忘れないようにしましょう。観客で埋まっているなどで、場所の確保が迷惑になりそうな時は素直に諦め、後半は中央の保護者席で撮影するようにしましょう。ただ、応援席には他チームの観戦もあるため、相手チーム側での撮影も大丈夫でした。

フラッシュ・LEDなど撮影中に光るものはすべて厳禁です。フラッシュは必ずOFFに設定し、赤目軽減用のLEDは必ずOFFにしましょう。

撮影時のカメラ設定は概ね決まっていますので、撮影用の設定値をカメラに記憶させ、撮影時に一発で呼び出せるようにしておくと良いです。私はカメラの撮影設定を以下のように記憶させ、場所に応じて微調整するようにしています。

  • ISO8000
  • 開放値F4.0
  • シャッター速度1/500
  • ホワイトバランス「曇り」か「水中撮影」
  • 画像確認時間は「なし」
  • 連写は秒間10枚
  • フラッシュは内蔵されていないため、設定はなし

着る服も派手なものは避け、出来るだけゲーム中の子供の意識を向けないようにするのもマナーです。

撮影時のコツ

試合開始前の練習ではホワイトバランス・絞り・ISOを環境に合わせて設定し、試写をして写りを確認します。電池の残量やメモリーカードの残量も確認しましょう。

撮影の際には以下の点に注意をして撮影するといい画が残せます。ピントずれなどの失敗写真も量産しますが、シャッターチャンスはたくさんありますので、ガシガシ取りましょう。

  • Tip offの写真は必ず取りましょう
  • 保護者などへの挨拶のシーンも取っておきましょう
  • 撮影の際にはボールをフレーム内に必ず入れるようにすると動きがある写真になります
  • ベンチに座っている子供たちの写真も取りましょう
  • ボールをあまり持つことのない子供も1〜2枚は撮影することを心がけましょう
  • シュート後もしっかりとファインダーを見つめ、リバウンドの瞬間を取りましょう。シュートシーンは反射的にカメラを離してしまうため、意外と難しいです
  • ドリブル・ジャンプシュート・リバウンドは絶好のシャッターチャンスです
  • 引いて取ると被写体が追いやすく失敗が少ないですが、迫力に欠けます。これは写真をトリミングすることでカバーできます
  • 寄ると迫力がでるのでついついズームで撮りたくなりますが、ピンボケの量産や選手がフレーム枠から外れやすくなり、ボールも追いにくいです。少し引いて撮るといい写真が残しやすいです
OM-D E-M1, ED 40-150mm F2.8 PRO, 97mm, F5.0, 1/500s, ISO2000

なお、相手陣地で撮影している時は自チームへの応援は控えることを心がけましょう。

初めのうちはシャッターボタンを押すタイミングと連写時間がわからず、無駄な撮影が多くなりがちですが、何度も写しているうちにタイミングがわかってくると思います。

写真の選別

試合中に写した大量の写真を選別する際には以下の手順で行うといいです。

  1. ピンボケ写真と被写体が写ってない写真を削除
  2. 連続写真はもっともいいものを一枚選別
  3. 変な表情やおかしな格好で写っているものは削除
  4. あまりボールを持たない子は出来るだけ残す
  5. 残ったものを見返して同じような写真は削除

これで大体一試合あたり60枚〜80枚程度になります。ソフトは自分の使いやすいものを利用すればよく、Exploer/Finderでも十分です。私は選別にはMac OSのFinderのGallary表示を使用しています。

写真の配布

LINEアルバムが配布・閲覧共に効率がいいです。LINEアルバムでの共有はサイズが縮小されて画質が落ちますが、昨今はスマホで見る方がほとんどですのでこれはあまり問題にはならず、むしろサイズが縮小されることでファイルサイズも小さくなり、あまりPC・スマホに詳しくない人でも写真を管理しやすい利点もあります。原版が欲しい方がいる場合は、別途メモリーカードやDropboxなりで渡せば良いです。

本Tipsミニバスに限らず、体育館でのスポーツ撮影でも使えるTipsがあると思います。

参考になれば幸いです。